三重県四日市市を中心に生産されている陶磁器「四日市萬古焼(ばんこやき)」の土鍋は、国産品の約8割を占めています。 同市や隣接する菰野町などのメーカーで組織されている萬古陶磁器工業協同組合には約100社にのぼり、日本一の土鍋の産地を支えています。 |
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萬古焼土鍋の大きな特徴はその陶土にあります。耐熱性に特にすぐれ、 ガスレンジや炭火等の空焚きや直火に対しても、高度の耐久性を発揮します。 それは陶土原料に含まれる、ペタライトといわれる鉱石の働きによるもので、 この鉱石が陶土中に約40%前後の含有が有るために直火にかけたり、 空焚きに対しても十二分に耐える商品が開発できるのです。 |
近年は、大きさや形状も様々に増え、商品目をあげれば、陶板・タジン鍋・ごはん釜・炭コンロ等、多彩な商品が 開発されています。特に高度な技術を使った電磁調理器具用のIH土鍋の開発も盛んです。 |
遠赤外線陶板 |
タジン鍋 |
大黒黒釉 ご飯鍋 |
黒吹 伊勢コンロ |
「吸水性によるトラブルの予防」 土鍋は、特性として吸水性があります。吸水性は汚れ、ニオイ、カビの原因になります。 最初に下記の処理を必ず行ってください。 1.鍋に八分目ぐらいの水を入れて沸騰させます。 2.沸騰したら、弱火にし、小麦粉を水で溶いて入れ、よくかき混ぜてください。 3.弱火で5分程度煮て、火を止めてそのまま冷めるまで置いておきます。 4.きれいに洗い流し、一度乾燥させてからご使用ください。 ※この処理だけで土鍋のトラブルを完全に防ぐことはできません。 |
1876年(明治9年)。日本が開国して、間もないこの年。ノリタケ
の歴史が幕を明けました。創設者、森村市左衛門は福沢諭吉の
影響を受け貿易会社「森村組」を設立。そしてニューヨークに輸
入雑貨店「森村ブラザーズ」を設立し直輸出貿易を開始。渡米に
1ケ月の時間を有する当時、森村市左衛門は、日本ではなく確
実に世界を見ていたのです。 そして、数年後のパリ万博博覧会。ここで、白い生地に巧みに
絵付けが施されたヨーロッパの精緻な陶磁器と運命的な出会い
をした市左衛門は、みずからこの白い磁器を製造するという夢を
追い続けることになるのです。 最新の技術を学ばせる為、技術者をヨーロッパに派遣。 1904年(明治37年)には、 名古屋の則武の地に日本陶器合名 会社(現ノリタケカンパニーリミテド)を設立。夢の現実に向けて 本格的なスタートをきった 市左衛門でしたが、当初の製品は生地の色が灰色で、形が不揃いのものばかり。その道は決して平坦ではありませんでした。 ついに夢にまで描いた純白で形の均一なディナー皿が完成したのは、1914年(大正3年)。ここに、日本で初めてのディナーセッ トが誕生したのでした。 以後、ディナーセットを主力商品としてノリタケの名前は世界に 広がっていきます。 1981年(昭和56年)には事業の拡大にともない社名を現在の 「ノリタケカンパニーリミテド」に変更。 森村市左衛門の挑戦がはじまってから約1世紀が経過した今、ノ リタケの食器は世界中のご家庭、ホテル、レストランで愛用されて います。 |
明治時代のコーヒーセット 森村ブラザーズ 明治37年工場建設風景 明治37年に火入れした第1号窯 我が国最初のディナーセット |